コネタ by auニュース

軽い気持ちで他人のブログをコピペ…訴えられれば重い刑罰になる可能性も!

*画像はイメージです:https://www.shutterstock.com/

新規開設したキュレーションサイトや、個人ブログ、クラウドソーシングでクライアントに提出する原稿――数をこなして、てっとり早くアクセスや賃金を稼ぐのに用いられているのが、他人の書いたWEB記事の無断コピペ流用です。

ネットの記事はもちろん、ライターが撮影した写真までマルパクするのに、ほんの10秒もかかりません。

デジタルの世界ではこのコピペが簡単なので、ふだん企業が開設している商業サイトに記事を提供しているプロライターが、ある日、自分の記事が丸ごとコピーされているのを知って仰天することが多々あります。

提携先に転載されることはあっても、記名と出典元は明らかにされていますが、出典元はなく、記名も替えられていた時はどうすればいいでしょうか?

著作権問題に詳しい、パロス法律事務所の櫻町直樹弁護士に対応方法をお訊きしました。

■明確な著作権の侵害! 記事の差し止めを請求

「無断でブログに記事を転載(盗用)してネットユーザーに閲覧させることは、記事という「言語の著作物」(著作権法10条1項1号)の著作権(より具体的には送信可能化権・公衆送信権。著作権法23条1項)を侵害する行為ですから、元の記事の著作権を有する者が差止め(削除)請求することができます」(櫻町弁護士)

元の記事が商業サイトの中で掲載されており、記事執筆者が著作権をサイト運営者に譲渡している場合は、サイト運営者が著作権者として差し止め請求の主体となるそうです。プロライターが記事執筆の対価を得ている場合、こうした契約になっている場合がほとんどでしょう。

では個人の記事がマルっとコピペされていた場合はというと、個人が著作権者となります。

こういった場合、請求先はどこになるのでしょうか?

「請求先は、個人ブログなら盗用したブログ主個人と、ブログサービスを提供している会社の双方が考えられます。連絡先が記載されていない個人ブログもありますので、そのような場合にはブログサービスを提供している会社に請求することになるでしょう。」(櫻町弁護士)

■相手が個人なら個人とブログサービス提供会社へ通告!

ブログサービスを提供している会社への通告には、プロバイダ責任制限法ガイドライン等検討協議会が策定、公表している『著作物等の送信を防止する措置の申出について』を用いると手続きがスムーズになる場合があるということなので、活用をお薦めします(会社によって書式への記載例を掲載している場合もあります)。

「その際、自分が著作権者であることを示すための資料として、元の記事が掲載されている画面のキャプチャ(URLや掲載日なども分かる形)を印刷したものと、著作権侵害がされていることを示すための資料として、盗用された記事が掲載されている画面のキャプチャ(こちらもURL等が分かる形)を印刷したものも、あわせて送付するのがよいでしょう」(櫻町弁護士)

■著作権侵害の罰則は意外に重い

ところで、この丸ごと盗用ですが、どんな罪に問われるのでしょうか?

「著作権の侵害には罰則が規定されており、今回のケースのような著作権侵害の場合は“10年以下の懲役もしくは1,000万円以下の罰金、またはその併科”(著作権法119条1項)と、かなり重い刑罰が科せられる可能性があります。

また、実際に逮捕されている例もあり、軽い気持ちで著作物を盗用すると、想像以上に重い罪になる可能性があると考えたほうがいいでしょう」(櫻町弁護士)

コピペの作業自体があまりにも簡単なので、刑も軽いと思ったら大間違いなのです。

■慰謝料を請求することはできるか?

最近ではInstagramやブログなどからプロ・アマを問わず写真を盗用しているケースも増えており、中には商業サイトがこれを大々的に行っていて、問題視されています。

これに関しても記事盗用と同じくただちに掲載差し止めを求めると共に、有料フォトサービスなどに登録している場合は、そのサイトに交渉を任せたほうがいいでしょう。

なお、著作物盗用は実に不快なので「慰謝料」をふんだくりたくもなりますが、損害が財産的損害にとどまる場合、一般に、慰謝料が認められる可能性は低く、著作権侵害の場合も、認められにくいのが現状です。

「ただし、『著作者人格権』(公表権、氏名表示権、同一性保持権)については、相続・譲渡できない一身専属的な権利であり、著作者の人格的な利益を保護するためのものという性質から、それが侵害された場合には精神的苦痛が生じたということが言いやすく、慰謝料が認められることが多いといえます」(櫻町弁護士)

著作者の名前をまったく別の人間の名前にしていたりすれば、この「著作者人格権」を侵していることになり、これに対して慰謝料を請求することも可能と言うことです。個別のケースにもよりますので、弁護士に相談のうえ、自作の著作権を守りましょう。

*取材協力弁護士:櫻町直樹パロス法律事務所。弁護士として仕事をしていく上でのモットーとしているのは、英国の経済学者アルフレッド・マーシャルが語った、「冷静な思考力(頭脳)を持ち、しかし温かい心を兼ね備えて(cool heads but warm hearts)」です。ブログ「ネットイージス.com」)

*取材・文:梅田勝司(千葉県出身。10年以上に渡った業界新聞、男性誌の編集を経て独立。以後、フリーのライター・編集者として活躍中。コンテンツ全般、IT系、社会情勢など、興味の赴く対象ならなんでも本の作成、ライティングを行う。)

【画像】イメージです

*Sielan/ Shutterstock

ピックアップ

記事検索


スマートフォンサイトはこちら

QRコード